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野口の絽の着尺「海浜模様」の帯合わせ

第四千八十回目は、野口の絽の着尺「海浜模様」の帯合わせです。

今日は染めの帯を合わせてみました。

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いちばん上の写真は、野口の絽の名古屋帯「塩釜」を合わせてみました。塩釜というのは海岸で行われていた製塩風景です。筵の中で藻塩を焼いて海水を蒸発させて塩をつくるわけですが、その情景は古代から歌に詠まれているため、単なる海浜風景ではなく文芸テーマに分類されます。つまり海浜模様を文芸模様に教養アップした感じです。

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写真2番目は、野口の夏の名古屋帯「波頭取桂離宮襖」を合わせてみました。海辺の風景全体を描いた海浜模様の中に個別の波の模様を合わせると、マクロとミクロを合わせた組み合わせになりますね。

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写真3番目は、花也の紋紗の名古屋帯「変わり繡波文」を合わせてみました。これもマクロとミクロを合わせた組み合わせになります。着物が風景模様であるときに、その風景の中の1つの事物が帯の模様になっているというパターンです。波でないばあいは、千鳥が使えそうです。干し網や芦だと主役過ぎて模様が重複していると見えるかもしれません。

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写真4番目は、花也の絽縮緬の名古屋帯「地紙紫陽花」を合わせてみました。絽縮緬は6月から着られるということで、6月の紫陽花の時期に着ることになりますが、厳密には着物はフライングになります。普通着てますけどね。

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写真5番目は、野口の絽縮緬の名古屋帯「朝顔と雀」を合わせてみました。絞りで具象的な模様を表現するという辻が花様式の作品です。藤井絞がつくると、室町時代の本歌を完全に再現すべく必死で作るのですが、野口がつくるとダメならダメで良いみたいな感じで必死感がないです。着る身になるとかえって楽かも。人はいつも完全に振舞っているわけではないですものね。

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写真6番目は、藤井絞の辻が花写しの名古屋帯を合わせてみました。瑞泉寺に伝わる「瑞泉寺裂」に取材していますが、「瑞泉寺裂」というのは瑞泉寺が江戸時代に入手したものといことです。わざわざそのように書かないといけないのは、瑞泉寺は豊臣秀次の妻子が処刑された後に遺体が投げ込まれた畜生塚の跡に、その菩提を弔うために建立された寺ですから、遺品と勘違いされると身に着けるのはちょっと怖いからです。

帯の生地は単衣にふさわしい薄手の玉紬ですから、絽の着物を6月にフライングできることを想定しています。

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写真7番目は、千切屋治兵衛の絽の名古屋帯「芒と萩」を合わせてみました。実際に制作したのは藤岡さんです。夏後半に着ることを想定してみました。
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[ 2018/04/18 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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