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夏向きの織物の着尺

第四千六十回目は、野口の夏の名古屋帯「桂離宮襖・波頭」の帯合わせです。

今日は、夏向きの織物の着尺を合わせてみました。同じ夏の織物でも、浴衣の少し上ぐらいのカジュアルなものから、歴史的にフォーマルに近いものもあります。また外形的な基準ではカジュアルでも値段は数百万円というのもあります。

今回の帯は、市松と波頭ということで、粋でお洒落なわけですが、大胆に銀箔も使ってさらに尖った表現をしています。この銀がなかったら尖り具合が減って凡庸な意匠になっていたでしょうね。しかしながら、中途半端に着物の知識を持つ人は、金銀が使ってあるからこれはフォーマルな帯だ、なんて馬鹿なことを言うかもしれませんね。

その辺の真実は、帯合わせで確認してみてください。カジュアルな着物に合えばそれはカジュアルな帯、フォーマルな着物に合えばそれはフォーマルな帯、お洒落な着物に合えばそれはお洒落な帯です。もし合わなければ自ずとわかるでしょう。

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いちばん上の写真は、小千谷縮を合わせてみました。手績みの苧麻を使った重要無形文化財の小千谷縮もありますが、一般的に流通しているのはラミーを使ったものです。浴衣より上という感じで、浴衣ばかり着ているよりは着物の通の感じがしますね。

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写真2番目は、小千谷縮を合わせてみました。上の例もこの写真も、格子を合わせて帯の市松とシンクロさせてみました。

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写真3番目は、夏琉球を合わせてみました。琉球壁上布ともいわれますが、壁糸を緯糸に使っているためにそういわれるのだと思います。壁糸については、検索していただいた方が早いですが、強く撚りをかけた糸を、芯糸にする細い糸に巻きつけるように撚りあわせた糸です。

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写真4番目は、夏琉球を合わせてみました。上の例は、模様単位である幾何絣を並べただけの意匠ですが、こちらは模様単位を縞と合わせたもので、綾の中、と言われる意匠です。

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写真2番目は、芭蕉布を合わせてみました。顕微鏡で見ると芭蕉布であることは確かなのですが、「喜如嘉の芭蕉布」の証紙はありません。そういうのも有ったんですね。

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写真6番目は、林宗平の越後上布を合わせてみました。第30回伝統工芸展入選作です。

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写真7番目は、大城永光の花絽織を合わせてみました。南風原の作家です。かつては花倉織と表示することもありましたが、現在は「花倉織」という名称は首里織でしか使えないので「花絽織」といいます。花倉織はかつての琉球王家の官服ですから、歴史的には、日本の紬の仲間ではなく、京都の織物と同じフォーマルということになりますね。
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[ 2018/03/29 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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