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龍村の袋帯「海音光映錦」の続き

第二千五百九十六回目の作品は、龍村の袋帯「海音光映錦」の続きです。

良い作品というのは何種類かあって、古渡の名物裂を忠実に復元したものも良いし、金箔や漆箔などホンモノの素材のみを使ったものも良いですが、この作品は、一瞬ごとに変わる波の光景を織でできるだけリアルに表現したものです。

織で表現するということは、筆で描く絵と違って、一気呵成に描くわけにはいきませんから、視覚効果を計算しながら、糸の組み合わせを設計し尽す、その結果として、光が見え音が聴こえるようなリアルな絵が織れるわけです。

その過程でいろんなアイディアを盛り込み、それを実現する素材を集めてくるわけですが、それを近接写真や拡大写真で見てみます。

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いちばん上の写真は、模様の一部を近接したものです。これだけ見ると、黒と茶色と白と金を使った抽象画のように見えてしまいますが、全体がつながると波の光景になるわけです。

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写真2番目は、波の黒い部分を拡大したものです。うねる波のうち、谷間になって光が当たらない部分ですね。黒で表現されていますが、水ですから反射する光があるわけで、それが平金糸で表現されています。

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写真3番目は、波の金色の部分を拡大したものです。うねる波のうち、山になって光が当たっている部分ですね。金糸に白い絹の糸が絵緯糸として織り込まれています。絹糸は光沢があって、それ自体光っています。

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写真4番目も波の金色の部分を拡大したものです。金糸に平銀糸が絵緯糸として織り込まれています。金と銀という光るものどうしの組み合わせで、最高潮に光る部分ですね。

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写真5番目も波のうねりではなく、波の飛沫を白い糸で表現した部分を拡大したものです。徐々に色が変わるのではなく、暗い部分からいきなり白い飛沫が立ち上がっています。暗い部分を表す焦げ茶色の糸も、飛沫を表す白い糸も絵緯糸による表現です。
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[ 2014/01/12 ] 西陣・綴 | TB(0) | CM(0)

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