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秋山真和の浮織の袋帯

第二千四百五十四回目の作品として、秋山真和の浮織の袋帯を紹介します。

今日は昨日の関連で、秋山真和の浮織を取り上げてみました。こちらは袋帯として織られています。昨日までの記事をまじめに読まれた方は、今日のタイトルを見ておかしいと思われたかもしれません。

写真を見れば、グラデーションを主役にした作品で、しかもかなり成功した美しい作品だからです。グラデーションは、浮織の特長ではなく花織の特長ですものね。

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いちばん上の写真はお太鼓、写真2番目はその近接、写真3番目は拡大、写真4番目は裏側をめくってみたところです。

まずいちばん上の写真と2番目の写真を見ると、美しいグラデーションの作品です。おそらく経糸はすべて白で、緯糸は、白と黄色とオレンジと赤が、グラデーションを形成するように並べられて横段になっているのだろうと思われます。

写真3番目の拡大写真を見ると、経糸は白で、緯糸は黄色、その部分の横段全体としては白と黄色の平均値の色ということで、明るいレモン色です。

それに対し、紋織部分は黄色の緯糸だけが浮いて見えていますから、経糸の白に干渉されず本来の鮮やかな黄色です。典型的な花織で、花織の特長であるグラデーションを追求した作品です。

しかしながら、問題は4番目の写真です。
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この作品は袋帯なので裏は見えないのですが、あえて裏を覗いてみると、花織のはずの紋織の裏に渡り糸があり、なんと浮織だったことがわかりました。

グラデーションに見えるように緯糸と同色の糸を織り込んで、浮織なのに花織に見せかけていたんですね。じつは、私も仕入れてから1,2年間はだまされていました。作家はうそをつきますね。作家のうそは「創作」というのでしょう。

でもなぜそんな嘘をつくのでしょうか。その答えは下です。よく見ると、すべての部分が経緯の糸の関係で計算通りにはなっていないのです。地色の薄いところに、通常の紋織ではありえない濃い色が出ているところがありますし、地色の濃いところに薄い色の紋織が出ているところがあります。グラデーションの美しさの中に、スパイスのようにコントラストの美しさも混ぜているんですね。それができるのは、作者の裁量で色が決められる浮織だけなのです。
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[ 2013/08/21 ] 各地の絣・紬 | TB(0) | CM(0)

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