都織物(385)のすくいの八寸の名古屋帯「気」の帯合わせ

第三千七百九十七回目は、都織物(385)のすくいの八寸の名古屋帯「気」の帯合わせです。

昨日、すくいと綴の違いを書きましたが、それは私の観察によるもので呉服屋さんでは異論も多いのではないかと思います。一般的には、綴の仲間のうち、紬系の糸で織られ紬の着物にしか合わせられないのがすくいと考えているばあいの方が多いのではないでしょうか。実際に、綴よりもすくいの方がカジュアルに合わせるものが多いです。またデザインも最初からそのようにできていますね。

というわけで、今回の帯も帯合わせは紬系だけになります。

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いちばん上の写真は、宮田織物の本塩沢を合わせてみました。本塩沢は塩沢を名乗る織物のうち、紬ではなくお召の方で、単衣で着るとお洒落の方です。これは全体が経緯絣の作品です。

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写真2番目は、秋山真和さんの「綾の手紬」を合わせてみました。帯合わせについ使ってしまう私のお気に入りです。私は女性の着物は着ませんが、着ない人はこういう色が目にバシッと来て、綺麗だけど着にくそうな着物が好きなものです。

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写真3番目は、大城誠光さんの琉球絣を合わせてみました。絹糸(玉糸でも真綿糸でもないという意味)で織られた大島みたいな手触りの着尺です。民芸的な感じが好きな人は、紬のボタッとした感じの方が良いかもしれませんが、大島みたいな感じの方が実際にはかっこよく着られるかもしれませんね。

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写真4番目は、真栄城興茂さんの琉球美絣を合わせてみました。創作的な紬として最も早く創始された(大正時代、明治までは貢納布制度があったので沖縄に創作はない)絣です。木綿と駒糸がありますが、これは木綿地で「美絣」の名の通り、絣のグラデーションが美しいです。

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写真5番目は、大城哲(大城織物工場)さんの琉球絣を合わせてみました。大城織物工場は南風原に有って、カメ→清栄→哲(さとし)と続きます。これは哲さんの時代で、グバンの中に絣がある手縞の様式。

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写真6番目は、紺仁の「片貝布」を合わせてみました。紺仁の「片貝木綿」は機械織のリーズナブルな値段の木綿の着尺で、とてもお洒落で合理的な着物です。しかしなんと、紺仁さんは機械織の木綿を大量に売りながら、じつはそのホンモノバージョンも作っていたのです。デザインは、機械織の木綿に比べるとお洒落ではないかもしれません。しかしホンモノとしか言いようのない真綿の織物なのです。

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写真7番目は、大城カメ(大城織物工場)さんの琉球花織の着尺を合わせてみました。一見、読谷花織に見えますが、産地が読谷ではなく南風原ですから、浮織の着物ということになります。ラベルとしては「琉球花織」となっています。どちらが良いかと言えば、値段的にはこちらが少し安いです。ホンモノ感は読谷の方がありますね、しかしこちらには大城カメ的なセンスの良さがあります。好き好きで。
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[ 2017/07/05 ] 繍箔 | TB(0) | CM(0)

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