花也の夏の名古屋帯「流水に色紙取り撫子」の帯合わせ

第三千七百六十四回目は、花也の夏の名古屋帯「流水に色紙取り撫子」の帯合わせです。

名古屋帯ですし、テーマも季節の花で本来さりげないものですから、基本は小紋や紬に合わせる帯だと思います。しかし友禅は重厚ですし、存在感もありますから、フォーマル方向で付下げぐらいは使えるように思います。また、帯の生地が特殊な紋織で、完全な夏物ともいえない夏物らしい感じであるため、夏物としても単衣用としても使えるでしょう。

今日は、紬を合わせてみました。盛夏を意識した夏物と初秋を意識した単衣を合わせています。

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いちばん上の写真は、伊藤峯子さんの花倉織を合わせてみました。呉服屋さんでは各地の織物として紬と混ぜて売っていますが、歴史的には琉球王家の官服ですから本当はフォーマルですよね。帯合わせをするときは、龍村の名古屋帯とか、少しフォーマルな雰囲気の帯を合わせてあげると良いと思います。

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写真2番目は、芭蕉布を合わせてみました。これは喜如嘉の芭蕉布の証紙がないのですが、顕微鏡で見ると確かに芭蕉布という今のところよくわからない着物です。ベージュと水色の配色はとてもきれいです。

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写真3番目は、南雲織物の夏塩沢を合わせてみました。塩沢で織られる織物は、真綿で冬に着る塩沢紬と、お召で単衣として着る本塩沢と、さらにそれを紗に織った盛夏用の夏塩沢とがあります。これはその盛夏用です。

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写真4番目は、林織物の本塩沢を合わせてみました。今回の帯を単衣用として使う例です。

現在は林宗平工房と名乗っている林織物ですが、これは林宗平の息子さんの正機さんの時代のものです。裂取りの意匠で緯絣で多色を入れたものです。白地に一定の間隔で綺麗な色を入れることで、人の目には上品な淡い色に見えるという仕掛けになっています。

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写真5番目は、奥順の結城縮を合わせてみました。今回の帯を単衣用として使う例です。

昭和30年までは結城の産地では縮が主力でした。しかし平織だけが重要無形文化財の指定を受けたため、その後は平織ばかりが織られるようになり、縮みは日陰者扱いでした。近年、国の重要無形文化財が外れ、組合が自由に証紙を貼るようになると縮みも平等に扱われるようになりました。それが文化財が外れたことの唯一のメリットではないでしょうか。

この縮みは奥順の「はたおり娘」のシリーズで重要無形文化財に相当するものではないですが、お洒落な着物として見直されて良かったです。

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写真6番目は、山下八百子さんの黄八丈を合わせてみました。本塩沢や結城縮は単衣専用の着物ですが、これは普通の冬に着る生地です。黄色と水色の配色を試してみました。
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[ 2017/06/02 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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