花也の夏の名古屋帯「流水に色紙取り撫子」

第三千七百六十二回目の作品として、花也の夏の名古屋帯「流水に色紙取り撫子」を紹介します。

変わり織の生地に、色紙取りにした撫子と流水を描いたものです。安田様式の訪問着では、取り方の中に多色の重厚な模様を入れ、取り方の外側は白揚げの波などをあっさり描くことで、豪華と洗練を両立させますが、それを帯のお太鼓に移した意匠ということになります。

生地は、横段のパターンに沖縄の花織のように見えるパターンの紋織が入っています。花也さんが特注しているオリジナルの生地で、30反発注すれば生地屋さんが織ってくれるそうです。一応夏物と考えていますが、絽や紗のように生地に隙間が空いているわけではありませんから、夏物ではないのかもしれません。持っている30人が勝手に解決めればいいことですから、単衣用などと解釈して使っても良いと思います。ただしこれは撫子が描いてありますから、それが矛盾しない時期に。

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いちばん上の写真はお太鼓です。色紙は3色で6枚です。色紙ではなく多角形にも見えますが、段文である変わり織部分で模様が切れているんですね。そこに水面があって、色紙が水に浸かっているのでしょうか。普通に見ていると見過ごしてしまいますが、けっこう謎や矛盾が有ったりします。

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写真2番目は腹文です。腹文の撫子は色紙取りになっていません。取り方に模様を閉じ込めない、自由に広がるパターンです。実際に締める時は撫子か流水を選ぶことができます。

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写真3番目は、お太鼓の近接で、焦げ茶色の色紙を撮ってみました。撫子は友禅、背景の萩は線描きの友禅です。撫子の1つは豪華な金彩で、赤い色挿しをして装飾的な表現になっています。

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写真4番目は、お太鼓の近接で、水色の色紙を撮ってみました。水色と茶色の色紙が重なっている部分は、よく見ると撫子がはみ出していたりして、絵として矛盾しています。

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写真5番目は、お太鼓の近接で、黄緑色の色紙を撮ってみました。
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[ 2017/05/31 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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