博多の4寸の帯

第三千七百五十八回目の作品として、博多の4寸の帯を紹介します。

先日から浴衣などカジュアルに使う帯として西陣の宮岸織物の麻の「七尾の帯」を紹介していますが、浴衣の帯と言えば、普通は西陣ではなく博多ですよね。今日は主流の浴衣帯として博多の4寸の帯を紹介します。基本の献上や独鈷ではなく、模様が付いたものです。

織っているのは二口という織屋で、幅は4寸ではなく4.3寸と表記されています。今の使いやすいサイズであることをちゃんとアピールしているようです。

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いちばん上の写真は、帯の幅を写真の幅として撮ってみました。沖縄の絣を模したデザインです。沖縄の絣は絵絣とは言わず模様単位と言ったりします。生活用品や自然現象など人が目にするあらゆるものを抽象的な模様にしていて、その数は数百あるとされています。天才デザイナーが創ったのではなく、人々が数百年使って徐々に数が増え、洗練されていったのだと思います。それを模様の単位として複数合わせて絣や花織の意匠になっているのですが、ここではそれを拝借しているわけです。。

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写真2番目は、模様部分に近接してみました。西陣の帯は、絵緯糸といって模様表現のためだけの緯糸があり、それを使って模様表現をすることが多いですが、この写真を見ると博多の帯では経糸を使って模様表現をしていることが分かります。西陣の帯は模様表現に緯糸を使うからお太鼓柄というのがあるわけですが、博多の帯のばあいは経糸で模様表現をするので、全体につながるのが合理的なんですね。

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写真3番目は、帯の幅を写真の幅として撮ってみました。

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写真4番目は、模様と地の紗の部分を拡大してみました。模様部分が経糸であること共に、紗の部分がよくわかるように撮ってみました。模様部分と紗の部分が半々ぐらいで、模様表現と涼しさを両立しているという帯なのです。

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写真5番目は、帯の幅を写真の幅として撮ってみました。模様の色がグラデーションになって奥深い表現になっています。経糸で模様表現をしているので、このようなグラデーションがつくれるのです。西陣のように絵緯糸であれば模様の途中で糸を換えなくてはならず不合理です。織物の組織とデザインは密接に関係があるわけですね。

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写真6番目は、上の帯の色違いです。

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写真3番目は、紗の部分がよくわかるように近接してみました。紗の部分は経糸の間隔が変えてあり、それも織物の意匠になっています。
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[ 2017/05/27 ] カジュアル | TB(0) | CM(0)

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