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七野の麻の半幅(4寸)の帯

第三千七百五十六回目の作品として、七野の麻の半幅(4寸)の帯を紹介します。

七野の帯というのは、麻の浴衣用のカジュアルな帯ですが、織っているのは宮岸織物という西陣の織屋さんです。証紙番号は1393です。4寸も8寸もあり、無地も縞も柄物(絵緯糸で表現している)もありますが、今日紹介するのは4寸で、博多帯にもありがちな1本独鈷という意匠ですね。

色はいろいろあるようですが、紹介するのは青だけです。浴衣の基本色は紺なので、この帯で同系色濃淡を作ってみます。

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いちばん上の写真は、帯の幅を写真の幅として撮ってみました。

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写真2番目は拡大です。基本の平織で、拡大するほどのこともないと思いましたが、ついしてしまいました。

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写真3番目は、雪花絞りの浴衣と合わせてみました。藤井絞のものです。雪花絞りは明治時代に有松で考案された折りたたんで圧力をかける絞りです。縫い絞りに比べれば簡単なので量産がきく技法として開発されました。藤井絞は有松に外注して染めています。

有松のブランドで販売される雪花絞との違いは、有松ブランドが木綿であるのに対し、藤井絞は麻が半分入っている生地を使っていることです。それで少し涼しいということでしょうが、私はそれより麻が入っているために生地に光沢があるのが気に入っています。雪花絞のデザインで光沢があると、江戸切子みたいな雰囲気が出て綺麗なのです。

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写真4番目は、初山一之助の藍の長板染の浴衣を合わせてみました。浴衣は時代によって変遷しています。江戸時代以来の浴衣は、1反ずつ型で糊を置いて防染し、藍甕に浸けて染めていました。これがいちばん純粋なホンモノですね。大正時代になると注染が発明され、一度に数十枚染められるようになりました。この技法が発明された時は、安物用の量産技法だったのでしょうが、現在はインクジェットが発明されてしまっため、この注染がホンモノとして尊重されるようになってしまいました。

初山一之助の浴衣は、一番ホンモノの藍の長板染ですが、最近は残念ながらやってないみたいですね。今後ホンモノを買おうと思うと、30万円ぐらいする人間国宝の松原さんと、10万円ぐらいする竺仙しかないのではないでしょうか。

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写真5番目は、三勝の注染の浴衣を合わせてみました。

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写真6番目は、藤井絞の浴衣を合わせてみました。これも折りたたんで圧力をかける絞りで、折りたたんだ痕跡が線になって残っています。本来の絞の模様である丸と相まって、グラフィック的な意匠になっていますが、折りたたんだ痕跡の線は、当初から意図的なものだったかよくわかりません。

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写真7番目は、三勝の浴衣を合わせてみました。帯の色とほとんど同色に見えて面白いので載せてみました。
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[ 2017/05/25 ] カジュアル | TB(0) | CM(0)

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