花也の刺繍と白揚げ友禅の名古屋帯の帯合わせ

第三千七百十回目は、花也の刺繍と白揚げ友禅の名古屋帯の帯合わせです。

今日は付下げに合わせてみます。

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いちばん上の写真は、一の橋の付下げ「市松取り華文」をあわせてみました。帯の石畳のような長方形と着物の市松模様、帯の寿蔵文と着物の華文がそれぞれシンクロし合う関係を狙ってみました。

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写真2番目は、千切屋治兵衛の付下げ「枝蝶に桜」をあわせてみました。実際に制作したのは倉部さんで、刺繍と箔による作品です。刺繍と箔で描かれた枝桜と、蝶に見立てた葉、春霞を思わせる暈しからなる作品です。コストの高い倉部さんの作品にしては加工面積が大きいので、お得感が有ります。

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写真3番目は、藤井絞の付下げをあわせてみました。絞りと友禅による更紗模様です。絞りで白抜きにして大きく模様の場を作り、そのなかに絞りと友禅を併用して更紗模様を描いたものです。絞りで模様の場を大きく作ることにより、付下げというより訪問着的な構成になっています。

このブログで紹介する作品は友禅でも刺繍でも、見る人にも真面目な鑑賞態度を要求するような精緻なものが多いですが、この作品はおおらかで気を抜いて見ることができます。癒し系ということで、それもまた優れた特長ですね。

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写真4番目は、千切屋治兵衛の付下げ「春の草花模様」をあわせてみました。実際に制作したのは中井亮さんです。桜を中心に土筆、蒲公英、菫などを描いています。幾何学模様の帯と自然描写の組み合わせとも見えますし、お寺の境内の石畳の道とその周囲の草花とも見えますね。

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写真5番目は、花也の付下げ「榧」をあわせてみました。糊糸目の通常の友禅と線描きを併用して榧を描いています。榧の葉は線描き、榧の実とその周辺だけ彩色した友禅です。

糊糸目とゴム糸目の違いですが、一般にはゴム糸目がシャープで糊糸目は温かいというイメージがあります。しかしそれは正確ではなく、ゴム糸目は一定以上の腕前が有ればだれでも綺麗な線が置けるが、糊糸目は作家によって個性が出やすいということだと思います。上手下手だけでなく、神経質であるとか職人さんの性格が出ます。この作品の糊糸目の職人さんはゴム糸目より細くて端正な線を置きますね。

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写真6番目は、花也の付下げ「枝花に糸目笹の葉」をあわせてみました。描かれている花は、菊、梅、蘭、竹の四君子です。それが糸目友禅の線描きで描かれた笹の葉の上に載っているという意匠です。笹の葉は水平に引き伸ばされて菖蒲の葉のように見えますが、この笹の葉+四君子のシリーズは丸紋にしたりレの字にしたり、いろいろやっていますので、その水平バージョンだから、水平に引き伸ばしたというだけです。
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[ 2017/04/09 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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