花也の付下げ「羊歯文京繍霞」の帯合わせ

第三千六百三十三回目は、花也の付下げ「羊歯文京繍霞」の帯合わせです。

今回の付下げは爽やかで涼しげで、単衣に着てもよさそうですね。今日は6月か9月に着るという想定で帯合わせをしてみます。

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いちばん上の写真は、龍村の絽の袋帯を合わせてみました。鍋島の皿の縁の部分を重ねた意匠です。磁器という優れた工芸を、織物というまた別の工芸で表現するというのも妙ですが、龍村の帯の意匠には伊万里の名品をテーマにしたものがいくつもありますね。龍村の夏の帯は組織としては絽ですが、地厚なので単衣用としてもちょうど良いぐらいです。

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写真2番目は、今河織物(西陣の証紙番号101)の紗の袋帯「若人の詩」を合わせてみました。タイトルの良し悪しはよくわからないし、夏帯のテーマとしてどうかとも思いますが、テーマは若松です。季節テーマというより縁起の良いテーマですね。袋帯ですから、季節モノとして着るより夏の結婚式などに着ることを想定しているのでしょう。すっと伸びている植物は、季節モノとして着ると芒と勘違いしそうです。じつは私もそれで仕入れました。

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写真3番目は、紫絋の紗の袋帯「撫子」を合わせてみました。統一感のある色調が上手だなあと感心してしまう作品。夏物としてはこれぐらいが使いやすいですよね。色が無いようでいて、撫子の花の色は現実を超えて多彩だったりもするので、かわいさもあります。

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写真4番目は、龍村の絽の名古屋帯「清山文」を合わせてみました。霞と遠山という伝統的な文様に取材していますが、多彩な色で表現された山々が透明感があって、夏の山の朝のように爽やかです。優れた作品というのは、色に濁りが無いですよね、それは織物でも油絵でも同じではないかと思います。

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写真5番目は、龍村の絽の名古屋帯「ひしつなぎ」を合わせてみました。花菱文がつながっているような意匠ですが、模様が水平方向に揺らいで水に映っているようにも見えます。どういう趣旨かよくわからないですが、それによって模様に動きが出て面白くなっているのは確か。着物の霞というテーマには合いそうですね。

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写真6番目は、龍村の絽の名古屋帯「涼流文」を合わせてみました。夏の池の水面という具象的なテーマ。光る水面を銀糸の絵緯糸で表現したり、濃淡のある魚影が水の深さを表したり、けっこう芸が細かいです。着物が絵画性が高くないので、帯で写生的な世界を加えても良いのかと。
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[ 2017/01/23 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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