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都織物の袋帯「向かい鳳凰」の帯合わせ

第三千六百二十四回目は、都織物の袋帯「向かい鳳凰」の帯合わせです。

今日は色留袖に合わせてみます。昨日までは振袖に合わせましたが、この帯は大人も使える帯です。今日は色留袖に合わせることで、50代でも60代でも使える帯だということを証明したいと思います。70代以降については証明しません。

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いちばん上の写真は、北村芳嗣さんの個展で発表された色留袖を合わせてみました。北村芳嗣の作品ということで、「yk」の落款があります。実際に制作したのは大松です。大松は、大黒屋松三郎の略で、大彦(大黒屋彦兵衛)の本家筋(大黒屋の長男が大松、娘婿が大彦だった)に当たります。

かつて北秀の社長だった北村芳嗣さんは、会社とは別に自分の個人の落款を付けた作品を発表していました。作風は北秀の作風をさらに濃くしたもので、個性が強すぎて一般の商品としては無理かなあ、というようなものを作っていました。「北秀すぎる北秀」ともいうべきもので、北秀が好きすぎる人が買っていました。

そのなかでもさらに個性が強く個展で売れ残ったものが、北秀の決算市に出品されることがあり、私はそれを買っていました。これもこんな一品で、大松がアイキャッチポイントとしてするような重厚な加工を全面にしてしまったもの。

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写真2番目は、大松の色留袖を合わせてみました。上の作品からすれば穏当な普通の大松です。

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写真3番目は、大松の色留袖を合わせてみました。松竹梅をテーマにしています。それぞれのモチーフは小袖にあるものですが、並べ方も面白いし、雰囲気はすっかり大松の様式です。

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写真4番目は、大松の色留袖を合わせてみました。鸚哥と葡萄というテーマです。大松の個性は、油絵風とも思える重厚な色彩にもありますが、その色は重いだけでなく都会的でもあるんですね。鸚哥と葡萄というのは、その色の特徴が発揮されやすいテーマで、鸚哥の青緑や葡萄の紫が綺麗です。

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写真5番目は、野口の色留袖を合わせてみました。野口の本社が室町に有ったころ、祇園祭の山鉾の会長を務めていました。その山鉾の懸装品がこのイリアッドです。教皇がバチカンに飾るために注文し、ラファエロが下絵を描き、ブラッセルで織られたもので、ヨーロッパの至宝とも言えるものですが、なぜかバチカンから持ち出され出島にもたらされ、京都の町衆と加賀の前田家が分担して購入したとされています。

パリスの父であるプリアモス王が会見する場面ですが、ラファエロの時代は時代考証というのはないので、プリアモス王が中世の王様のような衣装を身に付けています。

友禅作品ですが、織物の重厚感を出すために、箔剥がしの技法を使っています。箔剥がしは、友禅をした後に箔を貼り、それを剥がすという技法です。

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写真6番目は、千切屋治兵衛の色留袖を合わせてみました。実際に制作したのは安田です。これぞ安田ともいうべき、安田らしい意匠、安田らしい加工の作品です。
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[ 2017/01/13 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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