都織物の袋帯「向かい鳳凰」の帯合わせ

第三千六百二十二回目は、都織物の袋帯「向かい鳳凰」の帯合わせです。

今日は、この帯本来の華やかさを生かして振袖に合わせてみます。

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いちばん上の写真は、加賀友禅作家、前川哲さんの振袖に合わせてみました。黒地に花筏の意匠です。四季の花が盛りだくさんの豪華な作品ですが、平面で見ると模様の配置がよく整理できているので、模様が渋滞しないで洗練されて見えるんですね。図案が上手いなあと思います。

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写真2番目は、岡重の手描きの振袖に合わせてみました。梅の花だけがテーマですが、一般の人にわかってもらおうとか好きになってもらおうとか、そういう媚びたところが全然ない感じがするので、私には芸術性が高く見えます。でも大きな梅の花がゆるキャラ風にも見えるんですよね。

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写真3番目は、千切屋治兵衛の振袖に合わせてみました。古いもので、札が取れてしまっているので実際に制作したのはわかりません。中井淳夫さんか野村さんか藤岡さんだと思います。わからないのは、昔は中井さんレベルの仕事をする悉皆屋さんが何人もいたということです。伝統的な桐鳳凰文で、豪華すぎて成人式よりも披露宴で色打掛の代わりに着た方が合いそうですね。問題は、花嫁の衣装を白無垢からお色直しをするときに、色打掛なら羽織るだけで済むのですが、振袖にすると着替えるようなので、お客さまを待たせてしまうんですね。

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写真4番目は、京正の振袖に合わせてみました。実際に制作したのは安田です。現在ではおそらく作られることはない本物の安田の振袖です。安田調といわれるものは、京都でも十日町でもたくさん作られていますが。

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写真5番目は、岡重のカチン染の更紗を振袖にしたものです。カチン染めというのは、輪郭線が白い糸目の線ではなく墨描きの黒い線のものを言います。歴史的な更紗の多くがカチンの黒い輪郭線を持ちますから、それをちゃんと受け継げばこのような雰囲気になります。また辻が花の小袖など友禅が発明される以前にはよく使われていました。
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[ 2017/01/11 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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