一の橋の付下げ「金霞に柳」の帯合わせ

第三千六百四回目は、一の橋の付下げ「金霞に柳」の帯合わせです。

今日は染め帯で帯合わせをしています。染め帯は友禅染が多く、絵画性・物語性が高いですから、着物に不足している物語的な展開を帯で補完してみます。

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いちばん上の写真は、野口の縮緬地の名古屋帯を合わせてみました。御所解模様を写したもので、格の高い雰囲気の模様ですから、名古屋帯でもフォーマル度が高いですね。葉の葉脈は糸目友禅、牡丹の花の輪郭は墨描きですが、これは江戸時代の小袖の様式を忠実に再現したものです。

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写真2番目は、花也の塩瀬の名古屋帯「斜線椿」を合わせてみました。友禅を使っていない着物に対し、帯で友禅染を補完しているわけですが、同時に、花の無い着物に対し帯で花を足しています。

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写真3番目は、花也の塩瀬の名古屋帯「湊取り琳派梅松」を合わせてみました。先日も使いましたが、今日もまた使ってしまいました。名古屋帯としては存在感が有りすぎる重い友禅ですが、意外に使いやすいです。

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写真4番目は、羽田登喜男の名古屋帯「鴛鴦」を合わせてみました。かつてすごく流行った羽田登喜男の鴛鴦の帯です。価値あるもののはずですが、昔売りすぎたためか、今ネットで中古が売られているのが目につきます。後期のものは、鴛鴦に花もついていたりしてサービスが良いですが、これは人間国宝になってすぐのものなのでシンプルです。

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写真5番目は、木村雨山の塩瀬の名古屋帯「立山連峰」を合わせてみました。胡粉を多用し油絵風のタッチにした作品です。普通の木村雨山の作品は加賀友禅ですが、日展に出品した衝立などのインテリアには、このようなタッチのものがあります。胡粉を多用すると生地が硬くなって着物には向かないですが、これはお太鼓柄の帯なので大丈夫なのでしょう。

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写真6番目は、花也の塩瀬の名古屋帯「丸華文」を合わせてみました。ゴム糸目で防染して白抜きの華文を描き、そこに樹脂系顔料で彩色し、さらにその顔料と同色の漆糸で面を覆うように刺繍しています。いつもの糊糸目友禅ではなく、変則的な技法を使っているのはグラデーションを完璧に描くためでしょう。

着物にも帯にも友禅を使わず、着物も帯も絵画性・物語性が高くない帯合わせです。着物に足りないものを帯で補完するという発想ではなく、着物の傾向を帯でさらに強める帯合わせも有ります。
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[ 2016/12/24 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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