龍村の名古屋帯「双鳥繍華文」の細部

第三千五百七十六回目は、龍村の名古屋帯「双鳥繍華文」の細部です。

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いちばん上の写真は裏側です。模様部分の周辺に渡り糸が有ったり無かったりしています。織物で表現しやすいデザインであれば、裏は全面的に渡り糸が渡るような状態になるのでしょうが、この作品は元のデザインが刺繍であるため、絵緯糸がつながらず、糸の配置が効率が悪そうな状態になっています。

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写真2番目は、この作品の見どころの部分の近接です。デザイン的には鳥の部分に目が行きますが、織りの組織としてはこの部分がいちばん力が入っているのではないでしょうか。こんな多色は自然素材ではありえないので、もちろんポリエステルフィルムです。一つ間違えば下品になってしまいそうな配色です。

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写真3番目は、裏側を見てみました。1本のポリエステルフィルムの色が途中で変わっているのか。

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写真4番目は、さらに近接してみました。1本のポリエステルフィルムが何色にも染分けられているのです。こんなものが普通に売られているとは思えないので、特注でしょうか。世間では、絹や金はホンモノで高いもの、ポリエステルはニセモノで安いものというイメージですが、ポリエステルでもわざわざ特注すれば、金や絹より高いのではないでしょうか。

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写真5番目は拡大です。色を並べる順番も、下手にすれば色が濁るので気を使っているでしょう。

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写真6番目は、品質表示です。指定外繊維(紙)の2%が本金糸、ポリエステル(金属糸風)5%が上の多色のフィルムです。レーヨン3%がそれらの芯糸ですが、上の多色のフィルムは平糸ですから芯糸はないわけです。
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[ 2016/11/26 ] 西陣・綴 | TB(0) | CM(0)

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