大羊居の付下げ「薬師遺宝」

第三千五百四十八回目は、大羊居の付下げ「薬師遺宝」の続きです。

今日は前姿の模様に近接してみます。

IMG_32671.jpg
いちばん上の写真は、マエミとオクミの縫い目辺りにある模様の近接です。この着物は模様のベースは宝相華文で、その上にアイキャッチポイントになる3つの模様が載っています。その1つで、いちばんメインになる模様ですね。正倉院御物にある銀平脱や螺鈿の鳳凰文様に似ていますが、薬師寺のどこにあるのかはわかりません。鳳凰が3本脚になっていますが、生地の合わせが悪いためで、八咫烏ではありません。

IMG_32681.jpg
写真2番目は、上の模様にさらに近接してみました。重厚なあしらい刺繍がしてあります。鳳凰が重厚な刺繍で覆われているのは当然ですが、辛子色の背景部分にも刺繍がしてあります。辛子色の部分は背景なのではなく、重要な作品の部分で刺繍で質感を補強しているのでしょう。

IMG_32751.jpg
写真3番目は、オクミの模様です。宝相華文はここでは、ぬめっとした曲線になっています。多くは白揚げです。大羊居が鮮やかな多彩でありながら、江戸好みの粋でもあり得るのは、白揚げ部分を上手く混ぜているからでしょう。

IMG_32701.jpg
写真4番目は、マエミとオクミの縫い目辺りにある模様のうち、上にある模様の近接です。これは薬師寺などの古寺で出土する瓦片ではないかと思います。あしらい刺繍も豊かで多彩な表現になっています。

IMG_32721.jpg
写真5番目は、マエミの模様です。宝相華文の一部ですが、存在感のある花が加えられています。色は抑制的ですねえ。
スポンサーサイト
[ 2016/10/28 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/1179-857fc943