藤井絞の浴衣

第三千五百二十六回目の作品として、藤井絞の浴衣を紹介します。

当社の浴衣の仕入れは、毎年夏の終わりか秋の始めです。各社とも百貨店に商品を貸しているのですが、シーズンが終わると返品されます。返品された商品は翌年まで持ち越しても良いのですが、職人さんを抱えているメーカーとしては、値引きしてもその年のうちに在庫を処分し、翌年職人さんたちに気持ち良く仕事を出した方が良いのです。そうでないと職人さんの仕事がだんだん減って事業が先細りになってしまいますものね。

今日紹介するのは、そのようにして仕入れた浴衣です。模様が進歩するわけでもないので、来年も販売します。、

IMG_51581.jpg
いちばん上の写真は、藤井絞の絞りの浴衣です。小千谷製の麻と綿がほぼ半々の生地を使っています。普通の木綿の生地よりも光沢があって色が綺麗に見える気がします。

これは京都の工房で絞って染められたもので、生地の折りたたみ方を工夫することで、幾何学模様を浮かび上がらせています。最初に面白いデザインを考えて、それを目指して防染の仕方を工夫していくわけですから、辻が花的な発想ですね。

IMG_51621.jpg
写真2番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これも小千谷製の麻と綿がほぼ半々の生地を使っています。やはり京都の工房で絞って染められたもので、生地の折りたたみ方を工夫することで、幾何学模様を浮かび上がらせています。丸のデザインの周りに濃い色の枠の模様が見えますが、これは折りたたんだ時の染料の溜まりの痕跡でしょう。技術的に現れてしまうのでしょうが、デザインに取り込んでいます。

IMG_51802.jpg
写真3番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これも小千谷製の麻と綿がほぼ半々の生地を使っています。やはり京都の工房で絞って染められたもので、生地の折りたたみ方を工夫することで、幾何学模様を浮かび上がらせています。全く染めていない白地も含めて4色ですが、どう折ったらできるのか素人には全く分かりません。以前、滝川クリステルさんがコマーシャルで着ていたものです。

IMG_51672.jpg
写真4番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これも小千谷製の麻と綿がほぼ半々の生地を使っています。これは有松のメーカーに外注して染めたものです。じつは豆絞りの手ぬぐいと同じ技法で染められています。伝統的な手ぬぐいのデザインである豆絞りというのは、今普通に売っているものはプリントですが、本物は有松の板締め絞りなのです。

IMG_51711.jpg
写真5番目は、上の作品の近接です。近くに寄ってみると、豆ということがわかりますね。本物の豆絞りの手ぬぐいというのも結構稀少なんですよ。

IMG_51822.jpg
写真6番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これも小千谷製の麻と綿がほぼ半々の生地を使っています。これは有松のメーカーの外注して染めたものです。これは嵐絞りと言われるものと、もう1つ何かの技法を使った作品です。明治以降、有松ではさまざまな技法が考案され、たくさんの特許や実用新案が認められています。

その中には、絞りの技法に関するものもありますし、絞りに使う器具の対するものもありますし、絞りの意匠に対するものもあって、よくわからない状態になっています。例えばこの作品についても、私はとりあえず嵐絞りと書きましたが、竜巻絞りではないかと思った方もいるでしょう。技法が違っても出来上がりの意匠は同じ、または技法が同じでも生地のちょっとした巻き方の違いで意匠が違う、ということもあって、私は以前ホームページで分類しようとして断念したことがあるのです。

IMG_51732.jpg
写真7番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これも小千谷製の麻と綿がほぼ半々の生地を使っています。これは有松のメーカーの外注して染めたものです。これは最近の人気の雪花絞りですね。板締め絞の1つですが、器具で締め付けて絞ります。

江戸切子のように見えて美しいです。作っているのは全て有松ですが、有松のメーカーが直接販売する木綿製よりも、麻が混じった藤井絞経由の方が光沢があって、より江戸切子っぽく見えますね。

img_360.jpg
写真8番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これは私が昨年お客さまに販売したものです。その方が、自由が丘シェソワというお店で洋服にしました。着物でも絵羽にするのは難しいのですが、なんと応用編なのに模様が合っているんですね。
http://www.chezsoi-h.com/made-to-order/

img_370.jpg
写真8番目は、藤井絞の絞りの浴衣です。これも自由が丘シェソワのホームページにあります。
スポンサーサイト
[ 2016/10/06 ] カジュアル | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/1157-1cea1d99