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千切屋治兵衛の振袖の細部(実際の制作は中井淳夫)

第三千五百十一回目は、千切屋治兵衛の振袖の細部です。実際に制作したのは中井淳夫さんです。

振袖には用はない、と思われている方には、ここ数日、お付き合いいただいて申し訳ありません。私はこれが着物の中で最良の作品なのではないかと思っているので、しつこく個別の模様を紹介しています。今日は最後にしますが、後姿と帯合わせを撮ってみました。

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いちばん上の写真は、この振袖を取り上げた最初の日に掲載した後姿の模様です。

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写真2番目は、牡丹模様の近接です。花束の中心に近い4つが金駒刺繍してあります。花の芯に近い花弁は2重の金駒、外側は1重の金駒にすることで奥行を演出しています。金駒刺繍は、牡丹の花弁の複雑な凹凸の形を正確になぞっています。留め糸の間隔が狭いからできることでしょう。

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写真3番目は、籠に見立てた市女笠部分の近接です。手間を惜しまない重厚な表現です。自分が注文した着物にこんな刺繍がしてあったら、いったいいくら取られるのかとドキドキすると思います。

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写真4番目は、前姿の下の方にある紐の近接です。こういうところも手抜きなく、作画の線を完全に刺繍しています。点々部分は、相良刺繍ですが、金糸の相良刺繍というのは珍しいです。

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写真5番目は、龍村の袋帯「王朝華映錦」を合わせてみました。中井のセンスと龍村のセンスで、色の系統がずいぶん違いますが、豪華モノどうし勝負させてみるという帯合わせも有りますね。

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写真6番目は、龍村の袋帯「楽園瑞鳥錦」を合わせてみました。チュニジアなどに多く残るローマのモザイクに取材したこの帯は、あらゆる着物に合わないですが、中井さんなら何とかしてくれるかな、というところ。花と鳥の組み合わせになりますし。

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写真7番目は、織悦の袋帯「東大寺花文」を合わせてみました。東大寺花文、すなわち正倉院御物の唐華文ですね。西陣の作品にはよくあるのですが、意匠登録を意識して一般名と差別化するネーミングがしてあるのでしょうか。色の系統も合いますし、大きくてシンプルな形も合いますね。

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写真8番目は、洛風林の袋帯を合わせてみました。模様は着物で堪能しているので、帯はシンプルな亀甲文で。色の系統も合っています。
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[ 2016/09/21 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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