一の橋の名古屋帯「月と兎」の続き(実際の制作は安田)

第三千四百九十九回目は、一の橋の名古屋帯「月と兎」の続きです。実際に制作したのは安田です。

今日は腹文を紹介します。

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いちばん上の写真は、腹文の全体です。実際に身に付ける時は片側が表に出ます。お太鼓はうさぎと芒と月が描かれているわけですが、それに対して腹文は、片側がうさぎと芒、もう一方の片側が月と芒になっています。お太鼓の模様を因数分解して、2つの腹文の模様を作った感じです。

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写真2番目は、腹文の片側です。跳ぶように走るうさぎのポーズもまた、繰り返し描かれてきたものですね。

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写真3番目は、腹文のもう片側です。この月もぼかしに糸目の線を重ねた表現になっています。月というのはその夜の湿度によって、くっきり見える時とぼやけて見える時があります。前者を表現したい時は糸目でくっきり防染するでしょうし、後者を表現したい時は暈しにするべきでしょう。

これは秋の夜ですから、月は煌々と照るべきですが、理屈通りになりませんね。暈しもくっきりの糸目もあるということは、どちらともとれる曖昧な性格ということ、うさぎの心模様でしょうか。
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[ 2016/09/09 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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