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藤井絞の名古屋帯を使った帯合わせ

第二千五百五十一回目は、昨日紹介した藤井絞の名古屋帯を使った帯合わせです。

今日は、いちばん頭を使わなくて済む紬による帯合わせをしてみました。なぜ頭を使わずに済むかと言えば、紬は絣であっても友禅ほどの絵画性が無いので、柄どうしが鑑賞し合うということが無いからです。具象的な模様が無いので、帯合わせに難しい点があるとすれば、紫の地色ですから、紬の色をテーマにして試してみたいと思います。

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いちばん上の写真は、大城織物工場(大城カメの工房、息子の清栄さんの時代)の南風原の紬を合わせてみました。沖縄独特の福木を使ったベージュ、沖縄ではグバン(碁盤)と言われる格子模様の中に絣(沖縄独特の模様単位を使った意匠)を入れた、「綾の中」と言われる沖縄らしいパターンですが、配色のせいかいかにも土俗的な雰囲気の作品です。ベージュと紫という補色関係を意識して試しています。まあ、補色関係の帯合わせの基本ですね。

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写真2番目は、小岩井工房の上田紬を合わせてみました。小岩井工房は、ちゃんと手織をしている工房です。呉服業界の流通チャネルは使用せず、ユーザーに直に販売しています。信州旅行をしつつ、手織り工房を見学し、自分の気に入ったものを選ぶという購買スタイルですね。

個人工房で絣技術はないですから、格子と縞がメインです。(絣の技術というのは本来高度なもので、大島、結城、新潟、沖縄あるいは久留米という絣技術のある特殊な産地しかできない。)この作品は多色の格子ですが、配色が上手く、グレーにもベージュにも、派手にも地味にも見えます。

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写真3番目は、大城織物工場(大城カメの工房、孫の哲(さとし)さんの時代)の南風原の紬を合わせてみました。いちばん上の例と同じく、グバン(碁盤)と言われる格子模様の中に絣(模様単位)を入れた「綾の中」です。

着物の地色は、ウグイス色ですね。藍と福木(黄色)を重ね染しているのでしょうか。ウグイス色の着物と紫色の帯という一般にもありがちな配色です。

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写真4番目は、藍染の久米島紬を合わせてみました。沖縄復帰から間もない70年代はと80年代初めごろまでは、伝統的な沖縄染織にも、いろいろな試行錯誤が行われていました。これもその1つで、なんと佐藤昭人の阿波藍で染められています。

現在は久米島紬は重要無形文化財ですから、わざわざ手間とお金をかけて沖縄の伝統から外れた邪道をすることはありません。久米島内の泥で染めた泥染か、久米島内の植物で染めた草木染こそ価値があるわけです。

それでも実物を見ればきれいですよね。でもそんなことはどうでもよく、今回のテーマは藍染の藍色と紫色の帯合わせです。合っているとは言いませんが、どうせ帯合わせをするならば、これぐらいのスリルを味わうのも良いですね。

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写真5番目は、現代の創作的な久米島紬を合わせてみました。泥染、泥でない草木染、ユウナ染を合わせて横段にしています。鳥(トィグアー)が見えますが、本来は模様単位として並べて表現する幾何絣ですね。それを絵画的に使って、鳥が飛んでいるワンポイントのように見せています。着物と帯の配色としては、グレーと紫のイメージで、良く合っています。
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[ 2013/11/27 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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