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千切屋治兵衛の付下げ(実質的に訪問着)「若松に色紙取り鹿」の細部

第三千四百九十四回目は、千切屋治兵衛の付下げ(実質的に訪問着)「若松に色紙取り鹿」の細部です。

前姿と後姿の色紙に近接してみました。

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いちばん上の写真は、前姿に近接してみました。

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写真2番目は、前姿にもっと近接してみました。波の色紙も、普通なら主役になれるぐらいしっかり描かれています。

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写真3番目は、色紙の中味に近接してみました。鹿の輪郭は縁蓋を切っているようで、くっきりした仕上がりになっています。2頭の鹿は金の色が違って区別ができるようになっています。金箔の中の銀の含有量の違いで色がちがうのでしょう。

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写真4番目は、裏から撮ってみました。色紙の真ん中辺りは何もないので、鹿本体は箔だけによる表現で、周りの槇が刺繍による表現であることがわかります。常識であれば、主役の鹿が刺繍で、周りの草木が箔であることが多いので、ちょっと意外です。

また、皿のその外側である色紙の輪郭は金駒刺繍になっています。金駒刺繍の端の糸のほつれたところを見ると、芯糸に巻かれた金糸の裏側が和紙で、本金糸を使っていることがわかります。

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写真5番目は、後姿に近接してみました。

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写真6番目は、色紙の中味に近接してみました。鹿には顔が無く輪郭だけの表現ですが、金に濃淡があって、鹿の体の丸みも質量も感じます。鹿の耳の片方の金の色が暗いですが、これだけ絵も奥行きを感じ、立体感の表現になっています。

金描きによる表現がしっかりできているので、周りの草木だけが刺繍で鹿に刺繍が無くても負けていないのでしょうね。箔による鹿の表現が平面的で不十分であれば、追加のあしらい刺繍をしなければならなかったでしょう。
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[ 2016/09/04 ] 繍箔 | TB(0) | CM(0)

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