千切屋治兵衛の着尺「雪の結晶」

第三千四百八十九回目の作品として、千切屋治兵衛の着尺「雪の結晶」を紹介します。

雪の結晶というテーマは人気があります。科学的なテーマということで、モダンな図案にも思いますが、江戸時代にすでにオランダから輸入した顕微鏡で観察し本にした人がいます。「雪華図説」という本で、下総古河藩の藩主、土井利位という人ですね。

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いちばん上の写真は、反物の幅を写真の幅として撮ってみました。写真で見る通り、模様の大きさはわりと小さく、模様の数は割と多いです。写真の幅は反物の幅、すなわち37cmですから、それで写真に写っている反物の長さを推定してみてください。50~60cmの間に模様が5個あるということになります。

飛び柄の小紋でも、小さい模様がたくさんある意匠のものは、背が小さい人でも十分模様が出ますから、仕立屋さんは気を使わないで済みますね。

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写真2番目は、反物の幅を写真の幅として撮ってみました。少しずらして撮ってみました。飛び柄の小紋は、模様がすぐに一巡して、同じ模様が近くに現れてしまうものと、模様がなかなか一巡せず、同じ模様が遠くの方まで現れないものとがあります。野口や岡重の高級な飛び柄小紋は、同じ模様が現れるまで2m間隔があるものが多いです。そうなると同じ模様が同時に視界に入ることは滅多にありませんから、訪問着と同じですねえ。

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写真3番目は、模様に近接してみました。模様が2つ近接している場所を撮ってみました。

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写真4番目は、模様に近接してみました。模様が2つ近接している場所を撮ってみました。

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写真5番目は、もっと模様に近接してみました。

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写真6番目は、もっと模様に近接してみました。雪の結晶は本来は白いものですが、この作品では遠慮なく多彩に仕上げています。特にこの模様は赤を思い切り使っていますが、これは模様自体が小さいからできることですね。この写真は近接で大きく見えていますが、実際には小さいのでご安心ください。
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