千切屋治兵衛の着尺「どんぐり」の帯合わせ

第三千四百七十五回目は、千切屋治兵衛の着尺「どんぐり」の帯合わせです。

今日は、9月に単衣で着ると想定して帯合わせをしてみます。

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いちばん上の写真は、龍村の絽の名古屋帯「秋涼」を合わせてみました。教科書的には絽の帯は8月末までですが、龍村の絽は地が厚く、9月でも違和感はないです。テーマは萩ですから、秋の植物どうしの組み合わせですね。

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写真2番目は、龍村の絽の名古屋帯「夏蒐文」を合わせてみました。朝顔と萩を輪にして並べて「夏を蒐集する」というネーミングにした作品です。季語としては朝顔も秋ですし、初秋の雰囲気で。9月前半ぐらいなら。

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写真3番目は、野口の夏の名古屋帯を集めてみました。楓と菊の丸紋に波頭を合わせた意匠ですが、これは実際にある小袖の写しです。本歌は多色の重厚な表現ですが、こちらは夏らしい涼しげな表現になっています。本来は盛夏に着られる帯ですが、菊と楓ですし、ちょっとはみ出して9月前半に使ってみます。

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写真4番目は、藤井絞の辻が花写しの名古屋帯を合わせてみました。おおまかな絞りによる染分けと、精緻な墨描きを組み合わせた辻が花前半の様式を写したものです。生紬っぽい生地を使った単衣っぽい感じもある帯です。作品のテーマは純粋な辻が花の写しで、単衣限定の要素はないので、いつ使っても悪くはないのですが。

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写真5番目は、藤井絞の辻が花写しの名古屋帯を合わせてみました。実在する辻が花裂の写しですが、波頭の複雑な形を巧みに絞りだけで表現しており、辻が花後半の様式です。生紬っぽい生地で、春の後半でも秋の前半でも中途半端な時期に広く使えます。

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写真6番目は、野口の織りと刺繍の名古屋帯を合わせてみました。織物の格子に刺繍を合わせた帯です。刺繍はおそらくベトナム製で、ふだん紹介している倉部さんのものなどとは全然違いますが、配色やデザインが洗練されていて、とてもお洒落に見えます。技術勝負ではなくデザイン勝負の作品で、こういうものづくりの上手さは野口がいちばんですね。普通の帯で、単衣用でも夏用でもないですが、色が淡く雰囲気が涼しげなので、単衣に合わせて使えそうです。
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[ 2016/08/16 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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