花也の付下げ「波」の細部

第三千四百六十六回目は、花也の付下げ「波」の細部です。

糊糸目で表現された波の形を近接で撮ってみます。

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いちばん上の写真は、マエミの近接で、あしらいがある部分です。波頭の一部が金糸のあしらいになっています。その場所を強調してアイキャッチポイントとするとともに、金糸であるために陽光を浴びて輝いているようにも見えます。

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写真2番目は、オクミの近接で、あしらいがある部分です。波の線の一部が金加工してあります。波の線の形を括るのではなく、上面のみを金線にしてあります。そのため単なる強調ではなく、波の上の面だけに陽光が当たっているという写生的な表現に見えます。

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写真3番目は、マエミの近接です。波の線に地染の暈しが重なると、海がうねっているように見えます。本当は、糸目の工程と地染めの工程は別なので、職人どうしが連携しているのか、偶然なのかよくわかりません。しかし、制作者や下絵師は地色のグラデーションの上に乳白色の糸目が乘る効果を計算しているでしょう。

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写真4番目は、背中心辺りの近接です。波の形は、写実というより日本画の伝統的な様式ですが、十分に動きも感じますし、心理的にはリアルですよね。
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[ 2016/08/06 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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