一の橋で仕入れた着尺

第三千四百五十一回目の作品として、一の橋で仕入れた着尺を紹介します。

大きな短冊を配した着尺(小紋)です。短冊の意匠というのは珍しいものではないですが、普通は小さい飛び柄で、これほど大きいものは滅多にないです。小さい短冊を飛び柄にした小紋は上品なものですが、モチーフは同じでも大きさが違うと全然違う意匠になるという例ですね。

仕入れ先は一の橋ですが、制作したのは一の橋ではなく、一の橋の営業員が制作者から販売を委託されて持って歩いていたものです。実際に制作したのは、誰かわかりませんし教えてももらえません。直接買えばもっと安くなるんじゃないの、と言われそうですが、その通りなので秘密にされているんですね。私としては、デザインが斬新なので、1反買ってみたというところです。

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2枚の写真を繋ぎ合わせてみましたが、これが模様の一回転です。2mほどで、これが6回転ほどして一反の反物になっています。1つの模様のパターンが2mあると、身丈より長いわけですから、仕立てて着付けてしまうと、全身チェックしないと模様の繰り返しのポイントはわからないのではないでしょうか。そうなると訪問着みたいなものですねえ。

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写真2番目以降は、各部を適当に撮ってみました。わずかな黄色を除けが、墨絵の濃淡を思わせる表現ですが、京型友禅は、濃淡も型を使うので、濃淡表現が多いということは、それだけ多くの型を使っているということです。

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芒と女郎花ですね。女郎花の花の表現の黄色が効果的です。写生というより琳派の草花図の写しですね。

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楓の葉は黄色ですね。芒の穂や葉は1枚の型による平明な表現なのに、この楓の幹は型を多用した陰影のある表現です。さらに下の写真の竹は、型疋田を使っており、表現が多様なんですね。それが無彩色の型染なのに平板にならない理由なのでしょう。

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竹は型疋田による表現、椿は1つだけ黄色でアイキャッチポイント化。

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梅もあるので、春秋対応ですね。蔓植物の蔓の回転は日本画みたいでとても上手。
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