千切屋治兵衛の名古屋帯の帯合わせ

第三千四百三十五回目は、千切屋治兵衛の名古屋帯の帯合わせです。

今日は、染の着尺を合わせてみました。

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いちばん上の写真は、藤井絞の着尺を合わせてみました。梅の飛び柄で、雪輪と梅で早春を演出してみました。お正月でも大丈夫です。

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写真2番目は、野口の着尺を合わせてみました。手挿しの着尺で、絵羽ではないですが、横段状に梅の模様が配されています。雪輪の冬と梅の春が同居しているわけですから、お正月から本当に梅が咲くまでですね。青梅では、梅の名所である梅の公園に梅が咲くのは3月20日ごろなんですよ、そう考えればけっこう長いです。

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写真3番目は、野口の着尺を合わせてみました。吹寄せの着尺に合わせてみました。吹寄せという模様は、松葉と銀杏が木枯らしに吹かれて庭を舞っているという晩秋を表すものが基本なのでしょうが、この着尺のように梅・桜・菊など四季の花も加えて、多色で華やかにして四季に着られるようにしたものもあります。

小さくて多色の吹寄せと、大きくて単彩の雪輪で良い組み合わせではないでしょうか。

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写真4番目は、野口の着尺を合わせてみました。地味で都会的な格子です。使われている色は、グレーと茶と青ですが、これは江戸の流行色の代表ですから、浮世絵に登場する美人が着ているような江戸好みの着物だと思います。帯合わせについては、何でも合う楽な着物ですね。

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写真5番目は、千切屋治兵衛の着尺を合わせてみました。雪輪に雪輪を重ねるという、普通はお勧めできない帯合わせを試してみました。雪輪という同じテーマでありながら、色の明暗、形の大きさは反対という組み合わせです。歌舞伎で雪が主要なモチーフである演目に着て行くとか、用途を考えればお洒落かも。

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写真6番目は、藤井絞の着尺を合わせてみました。型疋田と本疋田と、疋田どうしを重ねてみました。雪輪を重ねることはあっても、疋田を重ねることはないでしょうねえ。

昔の本だと、本疋田が奢侈禁止令で禁止されたので、安価な代用品として型疋田が作られた、というような解説を書いてあるものがありました。しかし現在では否定されています。両者は全く別に発達したもののようで、型疋田が本疋田の安物ということはないようです。

型疋田については、生地が完全に伸びてしまうと、元が型疋田だったのか本疋田だったのか、わからないほど巧みものもありますが、一目でわかる簡単なものもあります。ただ、小袖に施されたもののばあい、簡単なものでも美術的な評価が高いものもあるので、精巧なものが価値があるというわけでもないようです。現代でも、安田を頂点とした精巧なものと、温かみのあるものとがありますね。
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[ 2016/07/06 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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