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野口の着尺の帯合わせ

第三千四百三十回目は、野口の着尺の帯合わせです。

今回紹介している着尺は、雪輪の丸い形の意匠ですから、帯は直線や角ばった意匠を合わせてみます。形を基準にして反対のものを合わせてみる帯合わせです。色や意味を基準にして、反対のものや同質のものを合わせてみるばあいもありますね。

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いちばん上の写真は、龍村の袋帯「彩香間道」を合わせてみました。間道は直線なので形としては反対ですが、色については同質です。帯合わせには、同質なものを合わせるばあいと対照的なものを合わせるばあいがありますが、色で同質、形で反対というように、2重の基準で鍵のように合わせればピッタリ行くものです。

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写真2番目は、喜多川俵二の名古屋帯「厚板格子」を合わせてみました。「厚板」というのは、中世に中国から名物裂が舶載されるとき、厚い板に巻かれていたためこの名があります。能装束などに、タイトルに「厚板」という言葉が入っているのがよくありますよね。

この組み合わせも、色に同質性を感じたので、格子と丸という形の対照性と色の同質性の2重の帯合わせを考えてみました。

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写真3番目は、喜多川俵二の名古屋帯「角繋ぎ」を合わせてみました。これも同じような2重パターンで。

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写真4番目は、龍村の仕立て上がり名古屋帯「遠州七宝」を合わせてみました。龍村の仕立て上がり名古屋帯である「光波帯」は経錦で織られていますが、一部の帯だけ絵緯糸を併用しており、価格的にちょっと高くなっています。

この帯では、金糸の七宝の模様部分が絵緯糸ですね。帯合わせとしては、全体は格子で直線ですから着物の雪輪とは対照的、七宝模様は丸いものが多いですから着物とは同質的ということになります。形だけで2重の鍵をかけたわけです。
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写真5番目は、龍村の仕立て上がり名古屋帯である「光波帯」の1点「コプト甲冑異文」を合わせてみました。格子や丸や四角の幾何学模様はコプト模様の写し、中の甲冑模様は近代のドイツの模様に取材したものだそうです。2つの関係ない模様を合わせて創った龍村の創作的な意匠です。

形の中には着物と対照的な直線も四角もあり、同質な丸もあります。色は同質な感じですね。意味的には着物の植物文と帯の鋼鉄の甲冑文という対照ですね。何重にも鍵を掛けてみました。
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[ 2016/07/01 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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