2017 09123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 11

大羊居の付下げ「花唐草」の帯合わせ

第三千四百二十二回目は、大羊居の付下げ「花唐草」の帯合わせです。

今日は帯と着物に同じような曲線の草花模様を合わせることが許されるのか試してみました。曲線の草花模様といえば、唐草と更紗が思い浮かびます。両者は時代や起源が違いますし、日本に流入した時期も持ち込んだ人も受容のされ方も違います。呉服屋さんが、唐草模様を見て更紗とか言ってしまったら恥ずかしいですよね。

しかしながら、呉服屋さんの私でも、たとえば帯屋捨松の帯を見ていて、更紗だなあと思って、改めてタイトルをみると「××唐草」なんて書いてあることがあります。そういう時、これがお客様に商品説明をしている時でなくて良かった、と思うのです。また別の帯ブランドで、明らかに唐花文様なのに「××更紗」なんてタイトルが付いていることがあります。それは間違っているというより、タイトルも含めた意匠権としてわざと他人が付けない異質なタイトルを付けているのかなあとも思います。

結局、人類は曲線の草花模様が好きなんですよね。いろんな地域、いろんな民族、いろんな時代にいろいろな草花の曲線模様を生み出しているのです。そしてそれを生む人の精神状況は同じだと思います。

IMG_07141.jpg
いちばん上の写真は、織悦の袋帯「ペルシア巻花蔓」を合わせてみました。ペルシア絨毯のデザインを思わせる模様です。着物も帯も曲線の唐草模様で重なってしまいましたが、大きさが違うので許せる感じでしょうか。許せるか許せないか、人によってでしょうが。

IMG_07321.jpg
写真2番目は、織悦の袋帯「楽園」を合わせてみました。これは更紗模様と言って良いでしょうが、更紗と唐草を合わせる帯合わせというのも、模様の時代や日本における受容のされ方が違うと言っても、曲線模様を重ねるだけであまり感心しないですよね。しかし、この帯の意匠は、曲線の草花模様より、馬や鳥が目立って、着物の花と「動物と植物」ということで、補完関係になれるかな。

IMG_08051.jpg
写真3番目は、紫絋の袋帯「ウィリアムモリスシリーズ」の1本を合わせてみました。ウィリアムモリスは更紗かといえば、先日saeさまからコメントをいただいた「 トワル・ド・ジュイ」を仲立ちとすれば、歴史がつながるんですね。

IMG_04911.jpg
写真4番目は、帯屋捨松の袋帯「ヴィクトリア花文」を合わせてみました。タイトル通りならヴィクトリア時代の模様に取材したものでしょう。やはり着物と同じく曲線の花模様ですが、友禅の軽い質感と西陣織の重厚な質感の違いで許されるかなあ。

IMG_04951.jpg
写真5番目は、帯屋捨松の袋帯「立沸に花文」を合わせてみました。曲線と花模様が有りますが、これは唐草でも更紗でもなく、有職文の立沸(海から水蒸気が上がっている様子)と花模様を合わせた、近世の唐織の写しです。能衣装でしょうね。
スポンサーサイト
[ 2016/06/23 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/1052-1e72289b