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大羊居の付下げ「花唐草」の帯合わせ

第三千四百十九回目は、大羊居の付下げ「花唐草」の帯合わせです。

「花唐草」というテーマの着物ですから、その相手の帯は鳥にして両者で花鳥を作ってみました。帯合わせで大事なのは「色」、その次に「見た目の雰囲気」だと思いますが、実際に帯合わせをしていると、「意味のある帯合わせがしてみたい」という誘惑に駆られるものです。

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いちばん上の写真は、紫絋の袋帯を合わせてみました。正倉院の染織品をテーマにしたもので、天平の三纈といわれる臈纈、挟纈、纐纈に加え、刺繍などいろいろな技法で表現されたモチーフを盛り込んでいます。節操なく盛り込みながらしつこくないのは、上手に整理してあるからでしょう。鳥の元絵は挟纈だと思います。

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写真2番目は、大西勇の袋帯を合わせてみました。正倉院御物の「銀平脱の合子」をテーマにしたものです。聖武天皇が使った碁石入れで、象と鸚哥がありますが鸚哥を出してみました。実際に締めるときは、お太鼓が象で、腹文が鸚哥になります。

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写真3番目は、織悦の袋帯を合わせてみました。平家納経をテーマにしたものです。平家納経といえば、鹿が反っくり返った模様や、十二単の女性の模様も有名ですが、現物は31巻有ってそれぞれ表紙や見返しなどに絵や装飾がありますから、図案家はいろんな場所から意匠を取っているのです。

ついでに言うと、たいていの図案家はそのまま描かず、自分なりにアレンジしています。それは他の業者に模倣された場合に指摘できるようにです。オリジナル通りであれば、他社に模倣された場合にも、私もたまたま同じ場所を写しました、と言い逃れされてしまいますから。

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写真4番目は、帯屋捨松の袋帯「豊公花鳥文」を合わせてみました。「豊公」のタイトルからわかるとおり、豊臣秀吉が南蛮人から買ったペルシア絨毯を陣羽織に仕立てたものです。

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写真5番目は、龍村の袋帯を合わせてみました。チュニジアにあるローマ時代のモザイクに取材したものです。輝度の高い銀地に原色の赤と黄色と緑と青で、鳥と葡萄の蔓が織られています。身に付けると思うとかなり手強いですが、そのハードルを越えたときに烏丸工場を克服したという達成感があるんじゃないでしょうか。私はこの帯を大好きですが、そう思えるようになったのは仕入れてから10年目ぐらいです。

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写真6番目は、山鹿清華の袋帯を合わせてみました。山鹿清華の作品は「手織錦」といいますが、本作品であるタピスリーは数少ないはずです。これはじゅらくによるライセンス生産の帯ですが、手織りですし、技法も同じでレベルは高いです。
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[ 2016/06/20 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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