花也の付下げ「貝桶」の帯合わせ

第三千三百八十一回目は、花也の付下げ「貝桶」の帯合わせです。

今日は友禅の染め帯を合わせてみました。

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いちばん上の写真は、木下冬彦さんの塩瀬の袋帯を合わせてみました。木下冬彦さんは熊谷好博子の弟子で、細密な友禅を描きました。今日は2点帯合わせをしていますが、どちらにするか決められなかったので、両方載せてしまいました。江戸解模様とか海浜模様とかいわれるものですね。

江戸解模様というのは御所解模様という言葉とセットで使われますね。言葉の雰囲気だけから考えると、江戸解というのは武家の模様、御所解というのは公家の模様、なんて勘違いしてしまいますが、実際は江戸時代にはそのような言葉はなく、明治以降に古着屋さんが作った言葉のようです。古着屋さんが扱うから、洗い張りがしてあるということで「解く」がつくのでしょう。

江戸解模様と御所解模様はどうちがうのかということですが、美術館などで小袖の展示をみれば学芸員がそれぞれタイトルを付けて展示していますが、定義、と言うほどの厳密性はないと思います。

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写真2番目も、木下冬彦さんの塩瀬の袋帯を合わせてみました。帯合わせとしては、着物は貝桶が並ぶだけで物語的な展開の無いのですから、絵に動きがあって、絵画的な見どころの多い海景を合わせるのは、ちょうどバランスが良いと思います。

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写真3番目は、橋村重彦の友禅の名古屋帯を合わせてみました。琳派模様は橋村さんの得意分野ですが、その琳派の草花模様を四季のバランスが取れるようにならべて帯にしたものです。作家の意思で作ったものではなく、私が注文したもので、創作性よりも既存のモチーフを都合よくアレンジするというのは商売人の発想ですよね。

私は特に杜若の青が気に入っています。この青は中井さんの色ですよね。腹文は、この写真では見えませんが、片側が赤い椿、もう片側が白い菊にしてあります。締める方向で、春か秋か、若いか年輩か、選べるようにしています。

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写真4番目は、千切屋治兵衛の友禅の名古屋帯を合わせてみました。実際に制作したのは、中井亮さんです。模様は斜線と丸、斜線には亀裂、色は黒と茶と金、ということで、世間に挑戦するような作品ですね。世間の人全てから誉められそうな上品な花也と、あえて合わせてみました。

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写真5番目は、花也の名古屋帯を合わせてみました。ダンマルと箔と刺繍による作品です。難易度もコストも高い、系統としては倉部さんに近い作風ですね。存在感は増すが、色数は増やさないという方針で合わせてみました。
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[ 2016/05/13 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(1)

中井亮さんの帯

久しぶりの中井亮さんの帯です。この帯の解説をお願いします。
[ 2016/05/13 16:47 ] [ 編集 ]

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