野口の長襦袢

第三千七百五回目の作品として、野口の長襦袢を紹介します。

絞と箔でうさぎを描いたものですが、地紋の違う2種類を紹介します。長襦袢の生地は、表地に使う生地より薄くて軽いのが普通ですが、それでも地紋があるものもあります。地紋によっては、それで着物の胴裏との間に摩擦が生じ、着付けの時に滑らないという効用があるときもありますね。着慣れた人ならどうでも良いことでしょうが、着付け教室の生徒にとっては大事なことだと思います。

IMG_78352.jpg
いちばん上の写真は、反物の幅を写真の幅として撮ってみました。

IMG_78382.jpg
写真2番目は近接です。先日紹介した桜と笹の名古屋帯の地紋と似た市松模様に見える地紋です。これは着物の胴裏との間で摩擦が生じてくれそうですね。

うさぎの形は平凡な楕円形ではなく、両端がちょっと尖っています。これだけのことでも形に感情が生まれるんだと思います。凡人なら、単純な楕円形にしてしまうか、耳の形まで正確に絞ろうと苦心してしまうか、どちらかだと思うのです。耳の表現はあっさりと諦めるかわり、人が考えないような箇所で気を使っているのです。

IMG_78402.jpg
写真3番目は、反物の幅を写真の幅として撮ってみました。こちらは霞の地紋です。

IMG_78412.jpg
写真4番目は近接です。縫い締めしたときの針の痕が見えます。
スポンサーサイト